2017.09.26,

vol.7 【リノベ着工】目指すのは老舗焼き鳥屋の “秘伝のタレ” !

こんにちは!小山佐知子です。
“共働き子育て家庭の「暮らす」「働く」「(共に)育つ」が叶う家づくり” というテーマで我が家のリノベーションプロジェクトを連載でお送りしています。

第7回目のきょうは、我が家のリノベーション着工の様子をお伝えしながら、子育てを楽しむ家としてのありたい姿を綴っていこうと思います。

前回は【解体編】ということで元々の3LDKの部屋をスケルトン状態にした様子をお伝えしましたが、間髪おかずに新しい間取りへの作り替え作業が始まりました!

↑こちらは玄関の壁(基礎)を作っている様子です。

玄関ドアを開けて広がる景色。職人さんが立っている部分がこの家のシンボルである大きなキッチンになる部分!もともとここは主寝室だったのですがもう当時を思い出せないほど跡形もありません(笑)

改めて、以下が間取りのビフォーアフターです。

 ➡︎  

 

継ぎ足すからウマい、焼き鳥屋の秘伝のタレのようでありたい

突然ですが、焼き鳥やうなぎ屋さんの前を通るとプーンと漂う香ばしくて甘いタレの香りに食欲をそそられたことはありませんか? 老舗のお店の中には創業した頃から使っている「秘伝のタレ」を持っている店も少なくないようです。

今回の住宅リノベーション、私は、将来老舗になるお店の開業1年目だと勝手に思っています。

経年とともにタレの味わいが増して美味しさという価値やブランドも高まる老舗の料理屋さんのように、このリノベーションでも10年後20年後もおいしい!と思える…つまり時間が経ってもそれが古さやダサさではなくしっかりと「味」として定着し上質な暮らしを感じられるものでありたいと思うのです。

ことの発端は、モト(このプロジェクトの総指揮者で私の幼馴染である建築家)によるこの一言から。

「リノベーション業者さんの施工事例に惑わされないで。」

最近はリノベーションを専門に行う会社も増えてきたので、Googleで「リノベ/施工事例」を画像検索すれば胸がときめくおしゃれな事例をたくさん見ることができます。私も時間を忘れて食い入るように見て妄想を膨らませていました。

時にはミーティング時にプリントアウトした画像を持ちこみ「図面のこの部分はこの写真みたいな感じで!」と伝えたり。

そんな鼻息が荒い私にモトは冷静な口調で「うん、素敵だね。でも惑わされないでね。」と言ったのです。

この多くは今年の流行をふんだんに取り入れているね。だからおしゃれだしかっこいい。
でも10年後はどうだろう??変わらずかっこいいと思うかい?

 

モトはロンドンでの活動が長かったので海外の建築物にも精通していて、日本人の新築信仰とは真逆で海外では古い建築物ほど価値があるとされている話をしてくれました。日本は地震大国なので古さ=耐震面で弱いという意識が強いようですが、実際、中古マンションと言っても新耐震基準をクリアされている物件であれば安心できるものも多いとのこと。つまり、「新しいものが良く、古いものには価値がない」という考え方の部分でしかない、と。

確かに、家具などでもわずか10年前におしゃれだと流行したものも、今は市場で見かけることがないばかりか、家の中でまだ使えるものだとしても「ひと昔前のデザインだから」という理由で買い替えの対象になることもよくあります。ファストファッションに代表される「去年のものはもう古い」という価値観、私は苦手ですし、何より疲れてしまいます。仮に数万円の照明や家電であれば買い替えもありかもしれませんが、家ばかりはそうもいきませんしね。

モト曰く、リノベーションにおける設計や壁紙選び一つにしても「20年後も快適」という見立てが必要なのだとか。継ぎ足されるタレ…つまり部分的補修を通して常に自分たちらしく暮らせる住まいを維持しつづけることがリノベーションの醍醐味だと。

リノベーションというと、わずか2、3ヶ月で完成し、その時点で「終わり」とされがち。だから最新のトレンド満載の家にしてしまうと、翌日からはどんどん古く、過去のものになるだけなのだと。「トレンドを追わない=無難に仕上げる」ではなく、変化し続けるための余地を残すということ。

↑ 確かに、採用しようとしているアイテムもシンプルだけどデザインに偏りがなく飽きがこなさそう。

今後の工事もますます楽しみになりました。今回もお読みいただきありがとうございました!
次回は「本のある暮らし」というテーマで綴っていこうと思います!

Posted by 小山 佐知子

共働き未来大学ファウンダー、ワーク・ライフバランスコンサルタント
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