2020.03.31,

心の声に耳を傾けて…大企業、辞めちゃいました!

仕事の主導権を「会社」から「私」に取り戻す

大企業を辞め、ワークスタイルを変えることで私が得たかったのは、「自分の時間」でした。「自分の時間」と言うと、仕事や育児・家事以外の余暇時間と捉えられるかもしれませんが、私にとっての「自分の時間」は、そういう垣根関係なしに「心がワクワクする時間」と定義しています。

 

要は、公私共に順調という状態が理想だったのですが、会社員時代の現実はそう甘くなく、公私に渡ってイライラしていました。仕事では15分刻みのスケジュールに追われながらtodoの消化をめざす日々。睡眠時間も取れず、娘の前でもイライラ。子どもを保育園に預け、延長保育をして、帰ってきた娘の口にパンを突っ込んで働いているのに、特段楽しいわけでもなくむしろジレンマばかり。自分の時間を生きているという充実感がないままに、ただお金を稼ぐためのタスクとして処理される毎日がとても苦痛でした。

 

今、世界中を震撼させている新型コロナウィルスの影響で、「働きたくても働けない」という方がたくさんいるのは重々承知です。そもそも仕事にワクワクなんて求めること自体おかしいのでは?というご意見があることも承知の上です。

 

でも、やっぱり私は「せっかく仕事するなら嫌々やるのだけは御免だ」と思います。私は私の人生を生きたいのだ、と。

 

フリーランスになった今、ありがたいことに時間のすべてが「自分の時間」になり、月曜日を迎えるのがとても楽しみになりました。もちろん、面倒くさい業務や腹立たしいこと、悲しいことやうまくいかないこともありますが、それも含めて私の時間として受入れられています。

 

ご飯を食べる時間も、取材を入れる時間も、資料を読む時間も、私は私に許可さえ取れば自由にコントロールできるのはもちろん、「こんな記事を届けたいな」と心から思えるものを書くことに全力投球できています。資料を読んで、取材して、この驚きや発見をどうやって読者に届けようか考える。私は、やりたい仕事を取りに行く、この自分時間が大好きです。

 

フリーランスという働き方は時間や場所の自由度が高いワークスタイルです。組織の人間ではないので煩わしい人間関係や忖度をすることもありません。でも、自由度が高い、というのは逆に言えば、何事も自己責任ということ。私も、収入や家族のサポート体勢、10年先の暮らしなど、挙げるとキリがないほど不安は尽きません。

 

「大手企業を辞めちゃうなんてもったいないよね」というご意見は、ある意味その通りです。会社を楽しんでいる人や、仕事に納得感のある人はそのままの選択でいいと思います。私は一度しかない私の人生、自分のスキルを試しながら挑戦してみたい!と思って飛び出してみました。2〜3年は無収入でもやっていけるくらいの蓄えはしていたものの、本当にフリーランス で食べていけるかどうかは分かりません。ちなみに我が家は、夫もフリーランスなので、世帯全体の安定性も決して高くはありません。

 

きっと、あれこれと先を読みすぎると行動なんてできないのだと思います。一歩踏み出してまだ半年ですが、私は仕事の主導権を確実に「会社」から「私」に取り戻すことができました。そしてワクワクする日々の中で、チャンスやご縁が広がり、点と点がつながりはじめています。“名刺の力” ではなく、“自分の力” でやっていくことは大変なこともあるけれど、確実に自分という「個性」が生きている気がします。

 

 

Posted by あさのみ ゆき

1985年生まれ、山口県出身。 立命館大学卒業後、新卒で(株)ベネッセコーポレーションに入社。 1歳児の親〜小学生・中学生の読み物や広告の企画・編集・制作ディレクションに12年間携わる。 「クッキング★クラブ」「かがく組4年生」新媒体の立ち上げや、小学講座、中学講座の情報誌媒体責任者、イベントのプロジェクトリーダーなども担当。 2019年 フリーの企画編集者として独立「いずみの編集室」を立ち上げる。
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