2017.08.31,

仕事一筋17年の父が離婚危機を経て気づいた4つのこと -後編-

人はいくつになっても変わることができる
人生のテーマを持って未来を切り拓いてほしい

小山:前編・後編とたくさんのお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました! 最後に河本さんから共働きカップル、ワーキングパーソンに一言お願いします!

河本:私は、人がこの世に登場したのにはそれぞれに“人生のテーマ”があると思っているんです。それぞれが人生を選んで、その先で問題にぶつかって、その度にいろんな経験や学びをして。どの方向を選んだとしても、「自分のテーマって何なんだろう?」と考えることが大切だと思うんです。人生の選択に正解がある訳ではないですから、自分が納得できるテーマに出会えるといいですね。

小山: なるほど、テーマですね。確かに女性のキャリア支援の現場では、結婚や出産といったライフイベント期の女性たちは仕事との間で「この先どうしよう……」と漠然と悩んでいる方が多いのですが、そういう時はまさにテーマや軸と向き合うタイミングなんだなと思います。単に「産みたいか・産みたくないか」という二者択一じゃなく。

河本:人生の要所要所でそうやって立ち止まるのは大事ですからね。ただ、自分の軸を見つけようとする時というのは頭で考えてしまいがちなので、どっちかというと“感じる”というか、気持ちが上がるとかワクワクする方に動くのがいいと思いますよ。そんな私もこの前、ここのつ島(※4)で、「自分の心が指し示す方向はなんだろう」ということを表現する機会がありまして。この絵を見てください。

(※4)ここのつ島とは、奥様の河本ここの氏が代表を務めるVision Questにおいて、コンセプトを体現する空間として運営している湘南東逗子のシェアハウスのこと。

『陽気に暮らす』と真ん中に大きく書かれた絵

小山:素敵ですね! 笑顔があふれていて。

河本:ありがとうございます。この『陽気に暮らす』というのが私の今のテーマなんです。自然の近く、木があっていろんな色があって、みんなが笑っている。陽気な人の周りには人が集まるでしょ(笑)。で、自分の軸を意識するために毎日やることを下に書いています。

小山:本当ですね、よく見ると書いていますね。

河本:元気におはよう! と、笑う。あとはハグ。小さなお子さんがいらっしゃる方はなんとなく分かるかと思うんですけれど、子どもを抱っこするとすごい気持ちいいじゃないですか。ぎゅっとしてもらうのも気持ちいいし、そういう物理的に抱きしめるだけでなくて気持ちの面で抱きしめる、包み込む、というのでもいい。そういう気持ちで人といるとお互い通じ合えると思うんですよね。

小山: このお話を聞いていると、前半の仕事人間な河本さんのイメージがどんどん払拭されていくんですけれど(笑)。

河本:(笑)。でも、そうやって私自身も変化してきました。あと付け加えて言うなら、怒っている自分とか泣いている自分もひっくるめて自分なんだよなぁ〜、と思えるといいですよね。「こうならねばならない」なんていう変な力が入ってしまうと良くないですから。肩の力が自然に抜けると陽気になるんでしょうね。

小山: 河本さん、今日は長時間に渡って貴重なお話、本当にありがとうございました! 河本さんのご経験やCFCとしての活動から、長い人生歩いていくためのヒントをたくさんいただきました。

河本:こちらこそ、ありがとうございました。共働き未来大学も、気づきや学びの機会を提供しようとされていて楽しみですね。

小山: ぜひ、またご一緒させてください。本当にありがとうございました!

これからの共働きパーソンに贈る4つの言葉
1)夫婦である前に一人の人間として自分に向き合い、軸やテーマを持とう!
2)囚われや古い価値観から解放されて自分たち流をつくろう!
3)ママはもちろん、パパには変化する余地と可能性がたくさんある!
4)生活の中に、心が動く居場所を見つけよう!

Posted by Yamada Ikuko

編集&ライター業のママフリーランス。会社員の夫とともに「わが家らしい共働きスタイルってなんだろう?」と日々模索中。
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