2017.11.30,

『どっちもワーカー』はじめました。「仕事か子育てか」なんて選べないから。

はじめまして! プロジェクトサポーター・ライターの村上杏菜です。

突然ですがみなさん、「仕事か子どもか」って、究極の選択だと思いませんか?

ちょっと大げさな表現とは思いますが、小さい子どもを抱えたママやパパが仕事への復帰を迷う時って、この決断を迫られる心境に近い。選べます? 選びます? 少なくとも私は選べません。だってどっちも大切だから。

ということはつまり、「選ぶ必要はない」ということではないかと私は思うのです。

 

たまたま私はフリーランスだったので、復帰のタイミングは自由でした。「幼稚園に行くまでは自分の手で育てたい」との漠然としたイメージを持っていましたが、いざ息子を妊娠・出産してみると、自分にとって仕事がどれだけ生きがいになっていたかを痛感…。子どもはかわいい(もちろん大変)、でも今すぐ仕事もしたい。…なんたるジレンマ!!

 

そんな私が選んだ道は、保育園に入園させずに仕事を再開するという形。産後半年くらいから、取材の間はおばあちゃんかベビーシッターに頼み、赤子が寝ている間に原稿を書くという形でこじんまりと復帰(月に原稿1〜2本程度)。1歳を超えてからは民間の一時保育や区の一時預かり、パパによるリモートワークも活用しながら徐々に仕事を増やし今に至ります。息子は今月3歳を迎え、来年の春からはついに幼稚園へ。

 

仕事の喜びも、子育ての喜びも、「どっちも」

最近では『子連れワーキング』なんて言葉もありますが、私の場合、息子を連れて取材や打ち合わせに行ったり側で原稿を書いたりは基本的にしていないので、自らをこう呼ぶには違和感があります。

 

そこで考えたのが「どっちもワーカー」

 

保育園に入園させず、家族や公的サービスを駆使し、子どもの成長にあわせて仕事量を調整する働き方、それを「どっちもワーカー」と呼ぼうじゃないか、と。

 

もちろんこのスタイルにも弱点はあります。

複数の託児先への手配や準備、スケジューリングの手間。保育園に入園させていないというだけで享受できない区のサービス(病児保育など)もある。

 

それに、一時保育に行きたくないと息子が駄々をこねて途方にくれる朝もあれば、仕事をせずに息子と過ごす日に「ああ、もっと仕事したいなー」と思う瞬間もある。

言ってしまえば、保育園ママと専業ママの両方の悩みを少しずつ抱えているようなもの。でも、「仕事をする喜び」と「子どもとたくさん一緒にいられる幸せ」もまた、同時に抱えることができるのです。

 

「どっちもは贅沢」という思い込みよ、さようなら

「仕事か子どもか」を選ぶなんて、いまどきナンセンスじゃありません?

 

「会社か介護か」「会社か副業か」「仕事かプライベートか」だってそう。選べないし、そもそも選ぶものじゃない。どっちを選んでも苦しいのだから、「どっちも」叶えられる道を探った方が建設的。

 

謎の二者択一を迫る社会や常識に対して「どっちも大切ですから、どっちもやります」と宣言することは、ワガママでも贅沢でもきっとない。だって、それを叶えるための試行錯誤を引き受けるのはまぎれもない本人です。だけどその努力はきっと虚しくないし、間違いなく人生に充実感をもたらしてくれる。

 

働き方も、生き方も、もちろん子育ての仕方だって、一人ひとり、そして家族ごとに違っていい。

リモートワーク、子連れワーキング、パラレルキャリア、就業形態の多様化など、時代は間違いなく「どっちも」の方向へ進みつつあります。一人ひとりの「どっちも大切」の気持ちを尊重し、お互いに支え合い、許し合える社会の実現は、きっともうすぐ。

Posted by 村上 杏菜

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