2018.07.30,

vol.16 忙しい夫婦には「壁打ち型」コミュニケーションがおすすめ

こんにちは!小山佐知子です。
去年の秋より我が家のリノベーションプロジェクトを連載でお送りしています。連載テーマは “共働き子育て家庭の「暮らす」「働く」「(共に)育つ」家づくり” 。

第16回目のきょうは、夫婦間のコミュニケーションについて綴っていこうと思います。
夫婦の会話……とっても奥の深いテーマですよね。

夫婦の会話には膝を突き合わせる「じっくり型」とライトな「壁打ち型」がある

我が家の家づくりでも色々と参考にさせていただいた住宅デザインのプラットフォームHouzz。先日、メルマガに興味深い記事が載っていましたのでご紹介します。

 

家づくりは一生に一度のことゆえ決めることも多いですし、何よりお金がかかります。一緒に暮らす家族の中でも、夫婦・パートナーとはそれまで以上にたくさん話をする機会になりますね。

 

お互いの個人としての価値観の違いが、よくも悪くも明確になるのが家づくりのタイミング

 

我が家もスケルトンリノベーションを経験したので、この記事を読み、本当にその通りだなと思いました。そして、「違いを含めたお互いの価値観を尊重し合うことが大事」という部分も大いに納得です。記事によると、なんと家づくりの過程で別居や離婚を考えた夫婦が9パーセントもいるとのこと。

 

家は建てて終わりではなく、建ててからがスタート

 

この部分を読んで、私はふと不妊治療の体験を思い出しました。不妊治療も、妊娠することがゴールではなく妊娠(出産)してからがスタートだったりしますので、家づくり同様に「自分たち夫婦はどんな暮らし・人生を送りたいのか」じっくり考えることが必要になります。

そのため、家づくりも不妊治療も “膝を突き合わせる” という意味で似ています。答えを出さなければならないことも多く、しかもデッドラインもあるがゆえ、スタンス的にはかなり真剣。

 

では日常生活における夫婦のコミュニケーションはどうでしょう?

以前の記事で「夫婦のコミュニケーション(業務連絡的なものでなく)が活発な家庭ほどパートナーシップが良好で生活を楽しんでいる人が多い」と書いたことがあるのですが、ここでイメージしたコミュニケーションは、上の真剣さ漂う話し合いよりもっとずっとライトです。

例えるならばテニスの「壁打ち」。壁に向かって打った球が跳ね返ってくるもので、気楽に行うことも多いため時にスルーしたりしながらリズミカルな双方向を楽しめます。

私たちのコミュニケーションも「ふーん」「へー」など相づちをうちながらゆるくラリーしていることが多いものですが、日常のこうしたライトなやりとりが時にコーチング的に新たな気づきになったりモヤっとしていたことが晴れたりするきっかけになるような気がします。

コミュニケーションをとらなきゃ!と思うとちょっと気後れしますし、実際毎日忙しい中でいちいち膝を突き合わせてもいられませんが、何かの作業の中で “ながら” 的にでも会話ができるといいですね!

意識(価値観)合わせではなく違いをストックすることに意味がある!

何かを決定したり判断することがそんなに多くない日常会話だからこそ、気楽に会話をする中でお互いの価値観の違いを認識(受容)することが大事なのではないか、と思います。

私と夫も、11歳という年の差以上に、基本的な考え方や視点のつけどころが違うのでこれまでも10年間の結婚生活でたくさん喧嘩をしてきました。

違いは価値! なんていうのは聞こえこそよいですが、実際生活してみると「もっと価値観が似ていたら楽なのにな〜」と思うことばかりでダイバーシティは甘くない!というのが家庭内で強く感じるところです。(でも、だからこそ面白いのですが)

私たちがよくしているコミュニケーションはほとんどが “ながら” なので、朝、ニュースを見ながら「この話題どう思う?」なんて振り合ったり、息子の保育園での出来ごとを報告する際も単なる報告事項としてではなく、自分の感想も含めて話をすると、夫からもそれに対する同調or反論という形でボールが戻ってくることが多いです。

無理に意識を合わせようとすると疲れてしまうので、私は基本的には「合わなくて当然」と思うようにしています。案外そう思い切ると楽なもので、一度振った話題で考えが対立したり納得できない!と思ったことがあっても、「意見が合わないフォルダ」に格納されていることについては「ふーん」「だよね」とやんわり交わしていたりします。

そもそも会話をしないということであれば、家づくりや不妊治療といった人生をかけたテーマにぶつかったときにコミュニケーションが難航することもあるかもしれませんが、普段からライトなコミュニケーションを取る中で違いをストックしておけば、そうした際も解決案や代替案を導き出しやすくなります。

Posted by 小山 佐知子

共働き未来大学ファウンダー、ワーク・ライフバランスコンサルタント
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