2019.01.15,

感染症シーズン必見!家事・育児分担「どうして私ばっかり!」を招く意外な落とし穴

こんにちは! プロジェクトメンバー・ライターの今井明子です。

共働き夫婦の永遠のテーマ。それは、家事と育児の分担割合なのではないでしょうか。

 

女性も働いているのに、男性の家事や育児時間が圧倒的に少ないというのが、以前からずっと問題になっているわけですが、それでも状況はずいぶんと変わってきているように思います。

 

男性が保育園の送りを担当する風景はもう珍しくありませんし、男性で育休を取る人の割合も少ないながら増加傾向です。

夫婦のどちらかが転勤を命じられたら、自動的に仕事を辞めるのは女性、というわけでもなくなりつつあり、男性側も休業したり退職したりすることを考えるようになってきています。

 

男性が子どものお迎えのために早く帰宅したり、子どもの体調不良で休んだりしようとして、長らく女性がそうであったように職場との軋轢に悩むことも増えています。

 

まだまだ決して数字の上では平等とは言えないけれど、「男性も家事・育児を担当するのは当たり前」という意識は若い世代を中心に広がってきているのではないでしょうか。

 

完全な平等を阻むものは何か

 

しかし、そうはいっても、分担割合はなかなか平等にはなりません。

なぜ平等にならないのかというと、夫婦それぞれの職場までの距離や、仕事の融通の利きやすさが違うからです。

また、家事・育児にコミットすればそれだけ収入が下がるので、下がったときのダメージが小さいほうが家事・育児を多めに担当するという場合もあります。

 

このあたりは、さんざん議論されつくしてきたことです。

 

我が家の場合は、私のほうが時間の融通が利きやすく、自宅で仕事をしていることもあり、平日の家事・育児は私のほうが多めに担当しています。朝は夫婦ふたりで協力して行い、夜は夫の在宅勤務のある日(週1~2日)以外は私がワンオペで対応です。

そして、休日はなるべく夫婦平等に分担しています。

 

夫も家事・育児には当事者意識をもって取り組んでいるので、この分担割合で特に不満はありません。

が、そうやって夫婦で決めた分担割合が意図せず崩れてしまうことがあります。これが結構精神的にキツイのです。

 

どういう要因で、分担割合が崩れるのでしょうか。

それは大きく2つ。子どもの「ご指名」と、健康格差です。

 

見落とされがちな不平等要因

 

子どもが0歳のときは、夫婦で「次は私が抱っこする」「じゃあ次は僕がミルクをあげる」とその都度声を掛け合って担当していけました。しかし、子どもが少し大きくなるとそうはいかなくなってきます。

「お母さん抱っこして」「お父さん公園で遊ぼうよ」「お母さんと水泳教室行きたい」などと子どもが勝手に指名してくるからです。

特にこの「ご指名」の厄介なところは、子どもはなついているほうを指名しがちだということです。

 

たとえば、普段から母親と過ごす時間が多いと、母親を指名しがち。そりゃ、なついてくれるのはうれしいんですが、「なんで私ばっかり子ども対応なわけ…。たまには子どもから離れてひとりで食材の買い出しに出かけたいわ」となるわけです。

 

そしてもうひとつの不平等要因が健康格差です。

たとえば、風邪の引きやすさ。

私は自宅で働き、ほかの人と会うことはあまりないのですが、夫は通勤して会社で働いています。ほかから風邪をもらいやすいのは圧倒的に夫です。

 

また、夫は疲労がたまったりすると急に頭痛や腹痛を訴えて一定時間寝込んでしまうことがあります。これについては、病院にも行ったのですが、決定打となる治療法がなく、持病として粛々とつきあっていくしかありません。

 

こんな感じでパートナーが突然戦力外になると、残されたほうはかなりうろたえます。突然タスクが2倍になるので、思わず「なんでこんな時に!」といいたくなるのですが、それを言ってはおしまいです。もっと苦しいのはほかでもなく、相手なのですから。

 

まあとにかく、夫の家事や育児の意識が高く、夫婦ともにしっかり話し合って分担を決めていても、必ずしもその通りにはいかないものです。

 

「私ばっかり!」と思うのは不毛

 

しかし、「なんで私ばっかり!」という思考は家庭内をギスギスしたものにしてしまいます。そして、そう思うことは不毛なことだと実感するようになりました。

それはふたつの出来事がきっかけです。

 

ひとつは、私が娘の「お母さん抱っこ」のご指名に答えすぎて、娘が2歳の時に腰を傷めてしまったことです。これをきっかけに私は娘を抱っこするのをやめたのですが、抱っこしてほしい気持ちがまだ抑えられない娘は、今度は夫を指名して抱っこをせがむようになりました。

娘はもう4歳になりましたが、いまだに徒歩で保育園に行くときは肩車か抱っこで行きます。おかげで今度は夫が「そろそろ腰がやばいかも…」と悲鳴を上げています。

 

もうひとつは、私の2人目の妊娠です。つわりもそこそこきつかったため、家事・育児がおろそかになってしまい、自然と夫が多めに担当せざるを得なくなりました。また、出産による入院で、いやおうなしに夫と娘が2人で過ごす機会が増えたため、今では娘の「ご指名」は夫のほうが多いです。

 

さらに、2人目が生まれたら、上の子に関わっていないほうは下の子に関わっていてどちらも手いっぱいなので、自然と「私ばっかりやっている」と思うことが減りました。

 

とはいっても、余裕がなくなると、どうしても「私ばっかりやっている」と思いこみやすくなるもの。だからこそ、家庭内の家事・育児はこんなポリシーをもって分担するといいと思うのです。

 

  • 完全に分担を平等にしようと躍起にならない

 

  • 子どもが起きているときは戦場だと認識し、片方が動いているのにひとりだけ勝手に休まない。やることを常に見つけて動く。どうしても休憩したいときは一声かける

 

  • 手一杯なほうは黙々とやらずに、「あれやって」と遠慮なく頼む。ただしその際に「今は無理」という返事が来ても怒らない。「じゃあいつやれるか」「それならどちらがやれるか」を冷静に話し合えるようにする

 

まあ、うちも余裕がなくなるとなかなか厳しいんですけどね。

まだまだ戦場のような毎日は続きますが、心も体も健康に保てるように、意識して過ごしたいと思います。

Posted by 今井 明子

酒メーカー商品企画部、印刷会社営業職を経て、2004年より編集者&ライターに。2012年に独立。気象予報士の資格を生かし、母親向けお天気教室の講師や地域向け防災講師も務める。 家族は夫と2014年生まれの長女と2018年生まれの長男。
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