2017.08.30,

働き方改革とフリーランス【2】フリーランスの職種と年収

広がりを見せるフリーランス。プログラマーなどのIT系にエンジニア系、編集者やデザイナーといったクリエイティブ系に人事やマーケティングなどの総合職系ーー。その職種は職業の数だけフリーランスの種類がある、と言っても過言ではないほど。さて、その実態はどうなのでしょうか。

2016年秋から今年3月まで開催されていた経済産業省による「雇用関係によらない働き方に関する研究会」では約4000人のフリーランス・パラレルワーカーに対し、アンケートを実施。「雇用関係によらない働き方」に関する研究会報告書(以下、報告書と記す。図1,2,3も報告書より引用)において、対象を下図の3つに分類し、その調査結果を公表しています。

図-1 ターゲット層の分類

フリーランスに多い職種

A層で最も多い職種はクリエイティブ、専門職系(35%)。B、C層では経営・ビジネススキル系(各23.6%、23.3%)。また、いずれの層でも10%強の割合で研究開発・技術・エンジニア系が占めています。

図-2 職種

参考までに、経済産業省「小規模企業白書2016年版」(以下小規模白書)を見てみても上位を占める職種はクリエイティブ、IT、エンジニア系。

実は、A~C層において一度も会社勤めをせずに雇用によらない働き方をした人はわずか10%。実際、私含め周りのフリーランス仲間も、会社である程度の実務経験を積み、人脈を成してフリーランスになった人が大半です。

これらデータからわかるように、専門性や経験に裏打ちされたスキルを活用している職種がフリーランスに多い=需要があるということなのでしょう。

フリーランスの年収

ではフリーランスの年収はどの程度なのでしょうか。

図-3 年収構成(過去一年間の年収)

年収300~399万円層が多いことから、フリーランスの年収は「300万円」がひとつの目安になりそうです。
ちなみに小規模白書には職種別の年収がのせられています。

図-4 フリーランスとして得ている現在の年収(職業別)

どの職種も手取り年収が800万円以上の割合は少ないですが、ITエンジニア系、クリエイティブ系(作家など)は年収500万円を超える割合が増えてきます。

以上のことから、一般的なフリーランスは「高収入を得るのが難しい」ことが読み取れます。が、実績を積み重ねることで単価が上がることはよくあるので、常にスキルアップを図ることが重要になっていくでしょう。

現在、浸透してきたクラウドソーシングなどによってフリーランスが増加傾向にあることは前回のコラムで述べた通りです。
その増加により、専門的ではないレベルの仕事単価はさらに引き下げられる一方、高スキルのフリーランス需要がさらに高まっていくことになるはずです。

収入を得やすい職種は確かに存在します。ですが自分がフリーランスに向くか向かないか、はまた別の話。実際に試してみなければ分からない、というのが率直な感想です。まずは企業に勤めながら副業ワーカーとしてやってみる、すでにフリーランスの人であればメインのスキルに肉付けの意味を込めて仕事の幅を広げてみる。そういった活動が将来的にスキルと価値の底上げに繋がるのでしょう。

悩んだらまずはやってみる。この思い切りの良さが自分の働き方を変える第一歩になるのかもしれません。

【参考】
経済産業省 「雇用関係によらない働き方」に関する研究会 報告書について

経済産業省「小規模企業白書2016」

Posted by Yamada Ikuko

編集&ライター業のママフリーランス。会社員の夫とともに「わが家らしい共働きスタイルってなんだろう?」と日々模索中。

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