共働き未来大学では 2019年3月より #共働き方改革 をテーマに、家庭、企業を巻き込んだチームワーク溢れる多様な働き方への理解促進 & 実践 に向けた取り組みを行っています。
プロジェクト拡大につき、「共にはたらき、共に生きる “チーム” を広げるアクション』を一緒に盛り上げてくださるメンバー(プロボノ)を新規に7職種7名募集します。
そこで今回は、2019年1月からプロボノとして活動している宮下菜穂子に、半年間の活動を振り返りながらパラレルキャリアの魅力を語ってもらいました。
PR会社でチームリーダーとして働く多忙なワーキングマザーが、なぜプロボノに加わったのか。日々の活動内容から今後の展望までオープンにお話します!
社内のワーママ第1号として暗中模索してきた3年間。
このままでいいのかな…という危機感が芽生え始めた
—まずは本業についてお聞きします。菜穂子さんは新卒でベンチャー企業に入社し、現在は管理職として活躍してるようですね。
宮下 菜穂子(以下、菜穂子):私は就職活動中から「結婚・出産しても働き続けたい!」という気持ちがあり、女性が活躍していたPR業界を志望し、当時創業3年目だったいまの会社に入社しました。が、そこは当時社員数約20名弱、20代の若いメンバーが多いザ・ベンチャー企業…。 若手の頃は、会社に研修制度がなかったこともあり、自分でキャリアスクールに通ったり、PR業界の専門資格の勉強をしたりしながらとにかく現場で使える人材になろうと奮闘していました。叩き上げですね(笑)現在は、チームリーダーおよびPRプロデューサーという立場で働いています。
—プライベートでは3歳の男の子のママですが、前線で働く社員としては初めての産育休取得者だったとか。 女性の多い職場ということで、後輩社員にとってロールモデルになったのでは!?
菜穂子:今でこそロールモデルの一人として自覚と責任感を持って仕事ができていますが、妊娠が発覚してから職場復帰して少し経つまでは、本当に自分のことでいっぱいいっぱいで余裕がなかったです。働くママの前例が社内になかったので、会社やクライアントに妊娠を報告するタイミングはもちろん、産休に入る前の引継ぎなどすべてが手探りでした。本屋さんでワーキングマザーの働き方についての本を探し5冊以上読みあさったり、試行錯誤しながら前例を作りました。
とはいえ、ワーキングマザーの働き方に正解があるわけではないですし、私の事例でしかないですから、次に続く後輩たちの “マネできない前例” にならないようにと思いながら仕事をしています。
共働き未来大学主催のイベント『LIFE の波に乗りながら働くゲストに学ぶ、3.0時代のライフキャリア』に登壇した宮下(写真左)
—一見、素敵な働く女性のロールモデルですが、プロボノの応募書類には「成長の鈍化を感じ始めた」とホンネを書いていましたよね。すごく印象的だったな、と。
菜穂子:この10年で自社が担当するPR領域と手法はほぼ一通り経験をさせてもらいました。この先、自分がどのように成長していけばいいかという気持ちがあったのと、ワーママとしても復職時よりもうまく仕事をこなせるようになったことでいい意味で危機感が沸いてきたのかな、と。PRの仕事は好きなので今すぐ転職したいわけでもないですし、なにせ手探りでチームマネジメントと部下の育成をしてきたからこそそれを途中で投げ出すのも違う。でも、1社しか経験していない自分のキャリアに対して不安がないわけではない…。職場では成長の鈍化を感じつつ「このままでいいのかな…」と密かにモヤモヤしていました。
自然と興味を持ち始めたパラレルキャリア。
本業への好影響が期待できると思い、プロボノにエントリー
—まさにそんな危機感からパラレルキャリアを意識するようになったのですね。
菜穂子:そうですね。あとは『LIFE SHIFT』などにも書かれているように、これからの時代は変化に対応する姿勢を持ち続ける必要があるなと思っているのもあります。長い目でキャリアを考えれば、さまざまな経験をしする中で複合的なスキルを身に付けられたらいいな、と。ただ、その手段として一昔前であれば、転職くらいしか選択肢がなかったのかなと思うんですが、今は「複業」という形で関わることがができる時代。そもそも「転職ありき」じゃない私にとってはしっくり来ました。本業をもっと楽しみたい、結果を出したいと考えていた矢先にたまたま共働き未来大学のプロボノ募集を知り、さっそく会社に話をした上で応募しました。
—プロボノ応募の際の面談で「ライティングスキルをつけたい」と言ってましたよね!?
菜穂子:ちょっと前から「書くこと」をもっと身近にしたいなと思っていて、noteを開設したりしてたんです。でも、日々忙しいとなかなか筆が進まないんですよね(苦笑)。 だから、「書かなきゃいけない状況に自分を追い込んでしまえばやれるかも!」と思ったんです。ストイックですかね(笑)? でも、それくらい “読者に分かりやすい文章を書く” ことの必要性を感じていました。最近のPRではSNSでの発信も重要になってきたので、メディアリレーションが中心だった時代以上に人に伝わる文章が書けるスキルが求められていますし。読者にちゃんと届く、届ける発信の機会を増やしたいと考えていたときに、ちょうど共働き未来大学でライターを募集していて。まさにグッドタイミングでした。
—実際にプロボノとして「スタッフブログ」や「コラム」を書いてきましたが、いかがですか?
菜穂子:文章を書くことには慣れていなかったので、やっぱり難しいなというのが率直なところです。自分の日記やブログではないので、共働き未来大学の読者やコミュニティに参加している方に対して「どんな切り口なら伝わるのか?」は常に意識します。でも、本当に人に伝わる文章って難しいですね…(苦笑)あ、でもSNSでシェアされたり共感してもらえると嬉しいのでそれが書き続ける励みになっています。私は Facebookページの管理も行っているので日常的にインサイトを見ているのですが、共感性の高いコラムはよく読まれていたり、その中に自分が書いたものがあると嬉しいです。
会社員が複業する意義とは?
半年間のプロボノ活動で得た本業への好影響、家族の協力
—菜穂子さんはライティング以外では、どのような形でプロジェクトに関わっていますか?
菜穂子:記事やイベント運営などの対外的なアクション以外に、記事やイベントのネタ・テーマを考えたり情報共有する内部の活動があるのですが、今はこちらの比重が高めです。私たち共働き未来大学のビジョンは「これからの時代のサスティナブルな生き方と働き方をデザインすること」、「会社の中や家庭の中に快適なチームをつくること」なので、国や企業の働き方改革の現状をタイムリーに把握したり、待機児童や男性育休といったニュースについても高い感度を持っています。プロジェクトの運営は主にFacebookのグループページ(非公開)で行っているのですが、そうした時事ネタやサービスなどを随時UPして全員で情報共有しています。あとは、行政主催のセミナーの企画運営を私たちが受注することもありますので、その準備も小山を中心に行っていたりします。もちろん、小山を除くメンバーは全員複業メンバーなので日々の活動はリモートワークが中心で、基本的にはSNSや共有ドライブを活用した WEB上でのやりとりになります。ミーティングは月に1回、主に休日の夜にzoomで行っています。ちょうど先日ミーティングがあったのですが、息子が開始時間までに結局寝てくれず…。夫が寝かしつけを頑張ったものの失敗に終わり、途中から息子もミーティングに参加していました(苦笑) 日々のやりとりは朝や夜の隙間時間など時間を捻出するようにしているのでともかく、休日のイベントやミーティングについては、家族の協力に支えられているからこそ活動ができています。
月1回、zoomを使用して行うミーティングのようす
—2018年は「複業元年」なんて言われていますが、実際、総合職の会社員として、またプライベートでは3歳の男の子のママとして忙しい菜穂子さんがプロボノ複業をしてみて、感想はどうですか?
菜穂子:まず、プロボノになってよかったなと思ったポイントを3つお話すると、ひとつ目は「会社とも違う、友だちともちょっと違う、関心ごとや問題意識を軸とした仲間ができた」という点ですね。プロジェクトの進め方や質は仕事さながらですが、利害関係はないので常に持ちつ持たれつな雰囲気が心地いいです。 2つ目は「バックグラウンドの違うメンバーからの刺激を受けられる」という点。会社だと自分がチームの年長者だったり、そもそもベンチャー1社の経験しかないのですが、ここではさまざまな業界や働き方をしている人、特にキャリア面での先輩メンバーがいるので、さまざまな視点や経験でお話できるのが楽しいです。 そして3つ目は、先ほどお話したように「興味のあったSNS運用や記事のライティングを行う機会をつくれた」という点ですね。
—早速、本業にもいい影響が出はじめているようですね! 先日報告をもらってすごく嬉しかったなぁ。
菜穂子:3つ目のSNS運用 & ライティングについては、本業にもいい影響が出はじめました!先日、クライアントから「PR活動で獲得した露出をどのようにSNSで活用するとよいか?」と相談された際に、自信をもって回答と提案ができたんです。「Facebookでは○○、Twitterでは○○。だからこうするといいと思います!」って。日々のプロボノの活動でSNS運用の知識を深め実践ができるようになってきたので、少しずつではありますが、本業でも挑戦できるのが嬉しいです。以前であれば外部のパートナー企業に相談したりしてましたからね。こうして本業との間にシナジー効果を得られるのがプロボノ含め、パラレルキャリアの醍醐味ですね。
—最後に、菜穂子さんの今後のビジョンと、一緒に活動したい方へメッセージをお願いします!
菜穂子:まず、本業ではこれからもPR領域の専門家として時代に合ったコミュニケーションをサポートしていきたいと思っています。プロボノでは、記事の発信やイベントを通してコミュニティづくりを頑張りたいと思います。「共働き未来大学」は、持続可能な生き方・働き方、そして社会と家庭のチームづくりをテーマにこれからも発信していきますので、興味を持っていただけた方はぜひご応募いただけると嬉しいです!
みなさまのご応募お待ちしています!