心の声に耳を傾けて、大切な時間の重ね方を考えよう
ベネッセで時短勤務をしていたとき、私は「どうやって育児・家事と仕事を両立させよう?」ということで頭がいっぱいでした。ググれば先輩ワーママの体験談にたくさん出会えて、効率よく育児と仕事をこなすソリューションもたくさんあって、週2日助けに来てくれるベビーシッターさんもいるこの時代にワーママになったのは恵まれているのかもしれません。でも、実際は、どれだけ工夫をしてみても、私の心は全くワクワクできないままでした。
ある夜、残業の帰り道、会社の先輩に「今の暮らしには好きなことがちっともない!」とLINEをしたことがあります。すると、先輩から「じゃあ、あなたが言う “好きなこと” が何なのか、ちゃんと言語化してみたら?」と返事が来たのです。それ以来、私は「自分が大事にしたい時間って何だろう?」と考えることをとても大切にしています。どんな仕事がしたいのか。子どもとのどんな時間が譲れないのか。
家事や育児の一部をアウトソーシングするとか、転職するとかフリーランスになるとか、そうした具体的な解決案を検討する前に、自分の手に入れたいものが何かを言語化すること。ぼんやりとした心の綻びの正体に言葉を与えること。自分の心の奥を無視しないこと。これが、私が安定を捨てて、退職をする決断をしたときの核になったものでした。
未来を作る方法は、目的地からの逆算法だけではありません。目の前の大切な時間を自分らしく積み重ねることで望む未来は作れると私は信じています。
あなたの自分時間はなんですか?
それはどんな時間ですか?
【あさのみ ゆき】
次回は「パートナーが会社を辞めるとき、パートナーは?お金はどうする?」と題して、共働き夫婦のキャリアについて皆さんと一緒に考えていきたいと思います。大企業を辞める!?その時夫は…、お金のことは…? どうぞお楽しみに! Twitterで感想をお寄せください! |